【映画】『教皇選挙』 何百年も昔の建築にて現代的問題を問う

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6月某日、映画館で豪華な映像が見られそうと思って鑑賞しました。
奇しくも4月実際にコンクラーベがおこなわれて話題になって、ロングランになってます。

あらすじ

カトリック教会の最高指導者である教皇が突然死去し、バチカンに世界中から枢機卿たちが集まり、新たな教皇を選ぶ秘密の選挙「コンクラーヴェ」が始まる。物語の中心は、コンクラーヴェを監督する枢機卿トーマス・ローレンス(レイフ・ファインズ)。彼は教会の進歩派と保守派の対立、個人的な野心や秘密、そして外部からの圧力に直面しながら、選挙を公正に進めようとする。

しかし、投票が進むにつれ、枢機卿たちの隠されたスキャンダルや裏取引が次々と明るみに出る。候補者たちは互いに策略を巡らせ、教会の未来をめぐる緊張が高まる中、予想外の出来事や衝撃的な事実が明らかに。ローレンスは、信仰と権力の間で揺れ動きながら、教会の運命を左右する重大な決断を迫られる。

そこはバチカン。どこもかしこも荘厳

こちらの映画、まず目を見張るのは映像美。
バチカンが舞台。どの映像もとにかく荘厳で美しいんです。
ずっと不穏な低い弦楽器の音が流れて、非カトリック人も宗教世界に引き込まれます。

特に選挙会場となるシスティーナ礼拝堂は圧巻。
ここで爆破事件も起きるので、途中でセットだと気づきましたが、ローマにある伝説の映画スタジオ、チネチッタ・スタジオに精巧に作られた巨大なセットだそうです。
天井画や壁画までリアルに再現され、特にミケランジェロの傑作「最後の審判」が随所でフォーカスされます。
日本の建築とは何から何まで違って、西洋の建築は情報量が多いです。

その他のロケ地もすばらしくて、最高のバチカン観光ムービー。
なおバチカン以外でも撮影されたようです。

ジェンダーを鮮やかに見せる

さて、選挙が始まると、世界中にいる100人を超える枢機卿(全員男性)がド派手な真っ赤なビロードの衣装でバチカンに集合します。
※枢機卿のなかから次の教皇が選ばれます。

一方、鼠色の質素な服を着たシスター(全員女性)がそのための大量のベッドメイキング、大量の食事準備を粛々とおこなう。
通常人目には触れないであろう、シャドウワークを映し出すのも印象的。
こういう映像もまた美しくて、フェルメールの絵画のようでした。

また、イザベラ・ロッセリーニが演じる、小柄なシスター長の存在感も際立っていました。
ロッセリーニはイタリア映画界のレジェンドで、お母様はあのイングリッド・バーグマン、お父様も有名な映画人、ロベルト・ロッセリーニだそうです。

ミステリー、そして驚きのクライマックス

主人公のトーマスは正義感の強い選挙管理人。
枢機卿の妙な噂を耳にすると即調査。
教皇にふさわしくない枢機卿を順々にあぶりだします。
シスターを強姦した過去をもつ者、汚職で資格はく奪された者、好戦的な者、保守的な民族主義者。

そしていちばん強烈なのは、新教皇が決まってクライマックスを迎えた後のさらなるクライマックス。
予想もしない展開に頭が真っ白になりました。
というか、前教皇がすべてを仕組んでいた!?
前教皇は映画が始まってすぐに亡くなるので、俳優さんの顔を覚えていませんが、後半不気味に存在感を放っています。

鑑賞後、消化できない点が多々あって、調べてようやく腹落ち、スッキリしました。
今年亡くなったフランシス教皇がまさに改革派で、この原作のモデルになったと言われています。
リアルも興味深いですね。
こういうもっと知りたくなる映画、わたしは好きです。

余談ですが。

冒頭のシーンで、同じような教会衣装のメガネの白人紳士が何人も出てきます。
見分けはつかないし、名前は覚えられないし、混乱したまま物語が進んでいきました。
登場人物が徐々に絞られていったので途中から大丈夫でした。

あと、3分の2以上の票がひとりの候補者に集まるまで、連日選挙を繰り返すのがコンクラーベなわけですが、選挙が終わるたびストーブで投票用紙が燃やすシーンが何度か出てきて印象的。
この投票用紙とともに、煙に色を付ける薬品缶?に着火します。
煙突から黒の煙があがったら新教皇まだ決まらず、白の煙なら決まったよ、ということ。

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