【読書】『看守の流儀』城山 真一著

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舞台は石川県に位置する加賀刑務所。
日々受刑者と向き合い、彼らの更生に尽力する刑務官たちの姿を通して、刑務所という閉鎖された空間で巻き起こる5つの事件を描いた連作ミステリー。
章タイトルはすべて刑務所での隠語。

第一話 ヨンピン

仮出所したばかりの模範囚が失踪する事件。
担当刑務官は、自分が余計なことをせいで失踪したのではと自責の念にかられ、捜索を開始する。
ヨンピンとは、服役期間残り四分の一を残しての仮出所をすること。

第二話 Gとれ

暴力団から足を洗うための更生プログラム(Gとれ)の最中に起きた大学入試問題の流出事件。
その入試問題は刑務所が印刷を請け負っていた。
情報漏洩の犯人は誰なのか?
そして刑務所の外部と連絡を取る手段は?

第三話 レッドゾーン

ある受刑者の健康診断記録とレントゲンフィルムが紛失する事件。
レッドゾーンは、介護が必要な受刑者がいるエリア。
紛失したのは盗難なのか、事故なのか。
盗難だとしたら誰の仕業?何のために?

第四話 ガラ受け

ある模範囚が末期癌、余命3ヶ月を宣告された。
担当刑務官が、身柄引受人ありの仮出所を打診するが、彼は頑なに拒否する。
彼が家族に隠し続けた秘密とは?
ガラ受けは、受刑者が仮出所するときに、家族や後見人が身柄を引き受けること。

第五話 お礼参り

過去に自分を陥れた相手への「お礼参り」、つまり復讐のこと。
出所した受刑者が、お礼参りを企んでいるのではと刑務官が監視するも、実はお礼参りのターゲットだった。
途中で語り手が入れ替わる叙述トリックはみごと。
全5話を通じて登場する刑務官の火石司、元歌手で受刑者の三上順の真の姿が最後に明らかになる。

個人的な感想

刑務所という閉鎖された特殊な空間を舞台にした、ヒューマンサスペンス。
毎話、事件を解決するスタイルなので、ほどよい緊張感があり一気に読み進めたくなる。
毎話、主人公の刑務官が替わるのだけど、どの人も心根が美しいので、読後感がさわやか。
小説ならではのミスリード、トリックもおもしろい。

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